パラロウイング種目と視覚障害

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項番号1の7。 タイトルは、「パラロウイング種目と視覚障害」です。 時間は約四分です。
1。パラロウイング種目。
障害者のボート競技は、パラロウイングといいます。 以前はアダプティブロウイングといいました。二千二年の世界選手権、二千八年のパラリンピックから始まりました。パラロウイングには、いくつかの種目があります。
エルティーエーつきフォアは、四肢障害や視覚障害のある人たちの編成による舵手つきフォアです。エルティーエーダブルスカルは、四肢障害や視覚障害のある人たちの、男女混成のダブルスカルです。ティーエーダブルスカルは、ボディと腕だけで漕ぐ、男女混成のダブルスカルです。 エーエスシングルスカルは、腕と肩だけで漕ぐシングルスカルで、男子と女子とがあります。
以上の種目の中で、視覚障害者に用意されているのは、エルティーエー種目のつきフォアとダブルスカルということになります。 二千七年までのルールでは、エルティーエーつきフォアでは、視覚障害二名のうち少なくとも一名が、視覚障害クラスでビーワンかビーツーでなければならない、という条件がありました。 しかし二千八年に改訂され、視覚障害者は二名以内となりました。つまり、肢体障害3名と視覚障害者一名の編成も可能となりました。
なお,パラロウイングの歴史が浅いために、国際ルールも、それに準ずる国内ルールも、頻繁に改訂されます。 最新の情報に注意してください。 ただし国内では、規定や種目,選考の制約にとらわれず、広く活動する人を増やそうという方針もあります。 障害に応じて自由にロウイングを開拓、展開していってほしいと思います。
2。ブラインドのカテゴリーとアイウェア,アイマスク。
二の一 障害者スポーツにおける視覚障害のクラス分類について。
パラロウイングの大会、世界選手権やパラリンピックに参加する視覚障害者は、アイビーエスエー,国際視覚障害者スポーツ連盟のルールに基づき、認定された眼科医の検診を受けて、視力や視野が厳密に測定されなければなりません。 視力や視野により、ビーワンからビースリーの三つのクラスに区分されます。 これは、他の障害者スポーツにも共通する区分です。
ビーワンとは、全盲かコウカクのことです。 全く視覚がないか、コウカク、つまり光を感じることができるが、距離や方向が認知はできない状態のことです。 このクラスは、多くの競技で、念のためアイマスクを着用します。ビーツーは、手の形を認知できる手動べんから、視力が零から零点零三までの段階のこと、または視野が5度以下の場合を言います。ビースリーは、視力が零点零三以上から零点一以下、または、視野が5度以上から二十度以下の場合で、障害者手帳を持っていることが条件です。
二の二、パラロウイング種目における視覚障害者の適用について。
視覚障害者がエルティーエー付きフォアまたはエルティーエーダブルスカルに乗る場合、視覚障害の漕手に一律に、アイウェア,つまりアイマスクの着用が義務づけられます。 アイウェアは,大会初日から終了まで、練習を含めてジョウテイチュウは常に着用しなければなりません。 そのため、大会を目的として練習するのであれば、練習の中で、視覚に全く頼らないで漕げるようにする必要があります。 なお個人的には、障害があっても、使える視力・視野を駆使して漕げるようなチャレンジが選択できることを望んでいます。
以上で、「パラロウイング種目と視覚障害」を、終わります。