エンジン・フォア/エンジン・ペア(Engine four / Engin Pair)EncycROWpedia OZAWA ROWING[漕手・ポジション] 漕手群のうち,漕力の強い半数の漕手群(エイトでの4人,フォアやクォドでの2人)をエンジン・フォア,エンジン・ペアと言う. 一般に,そういう強い漕手群を艇の中央,ミドルポジションに置くセオリーがあるため,エイトのミドル・フォア(3~6番),フォアやクォドのミドルペア(2~3番)を,同義的にエンジン・フォア,エンジン・ペアと呼ぶ慣習がある. 強い漕手群(相関的に,体格の大きな漕手,体重の重い漕手)をミドルポジションに置く,漕手配置の設計理由は以下のようなことである: 1.重い漕手の前後移動は,ピッチングに(相対的に)大きな影響を与える. 漕手ポジションとして外側になるほどその影響が大きいので,エンジンはできるだけ艇の中央に置きたい. 2.特に強い漕手の漕ぎは,艇の進行方向(ヨーイング)にも相対的に強い影響を与える.特にスイープ艇で,(左右非対称のため),バウが強い力で漕ぐと艇を曲げやすい.スカルでは,左右がほぼ対称的なのでこの要素はほぼ関係しない.また,スイープ艇でも,この要素を減らすには,ミドルと言うより整調側に寄せたほうが良い.(なおこの課題は,他に,リガーレイアウト(イタリアンリグやジャーマンリグ)などでも調整可能である. 3.体格の大きな漕手は,艇の幅が狭いアウトペアではなく,艇幅の広いミドルポジションに置くのが良い. ただしこれも,最近の艇では,リガー設計なども関係し,バウや整調でも,基本的な艇幅は十分で,また全ポジションがほぼほぼ同じコックピットサイズになっていく傾向もある. 従って,エンジン・フォア,エンジン・ペアの配置に関して,オーソドックスなミドルポジション配置にそれほどこだわる必要はない. 特に,スカル系(クォド)で,小型の漕手であれば,固執する必要は薄く,それよりクルーの中でリズムメーカーとしての整調に最適な漕手は誰か,また,全体を見据えながらクルーを鼓舞していける,あるいは進行方向の安全に気を配れるようにバウに最適な漕手はだれか,に重点をおくことが大切である.[20260620] EOF |