リガンと着岸

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項番号5の3。 タイトルは、リガンと着岸です。 時間は約3分です。 二千十五年九月二十二日に更新しました。
1, リガン,岸から離れること。
ボートを浮かべてから、リガンするまでの一例を説明します。 全てコックスの指示に従って行動します。 まず、ボートを水面に浮かべたら、オールをオールロックに装着し、沖側のオールを出します。 サンバシが整っている場合は、岸側のオールもセットしてから、転ばないように気をつけながら、中央のステッププレートか沖側のレールに足をかけます。 そしてシートに座り、シューズを履きます。 この場合は、岸にいる人にオールを押してもらって岸から離れるので,オールを引かないで押し合うようにします。 慣れたら、「けりだそう、1・2・3」の指示で、岸をやさしく押しながら乗り込み、それからシートに座る手順もありますが、最初は無理をしないようにしましょう。 岸を離れたら、もう一度オールロック、リガー、スライドや各部の固定を確認します。 特にオールロックは重要です。
なお、流れに対して逆流でリガンするのが基本です。 順流では、岸に沿って流され危険です。 ボートを水面に置くときにすでに方向を考えておくべきですが、もしバウが下流方向に向いた状態で浮かべた場合は、バックロウで岸から離れるようにします。
2, 着岸。
  着岸の基本手順を説明します。 コックスの指示に従って、降りる用意をします。 具体的には、オールロックのゲートピンを少しだけ緩め、シューズを緩め、靴下を脱ぎます。 それから、流れの下流側から岸に接近します。 つまりここでも、逆流が原則です。 岸に斜め約30度程度の進入角度で、流れにあわせて艇速を調整します。 はやすぎると危険ですが、おそすぎても危険です。 岸に接近したところで、沖側のサイドがロウからバランスに、そしてストップロウをして岸に平行にします。 コックスの指示に従い、一人ずつおります。
補足1:艇の状態をコックスからアナウンスしてもらう。
リガン着岸ではコックスもいそがしいので、必要最小限の言葉で次々と指示が出ます。 基本的にはそれに従えばよいのですが、視覚障害者にとっては、ボート全体のおかれた状況がどうなっているのか、 最初はわかりにくいかもしれません。 状況がわからないことは、単純に不安であるということだけでなく、ボ ートの安全機能に参画できないことを意味します。 熟練したコックスであれば、ボートがどういう状態にいる かの情報を、少しアナウンスして、クルー全員が安心して着岸操作に参加できるようにするでしょう。
補足2:陸上からの補助。
クルーは、自力でリガン、着岸できるようになるべきですが、安全を考え、無理せず補助者に協力してもらっても良いでしょう。 もし補助者がいても、自分で着岸まで持っていきたい場合は、補助者とのコミュニケーションをとっ て、補助の必要,不要,タイミングを調整しましょう。 手伝ってもらったら、忘れずにお礼を言いましょう。
陸上の補助者は、障害者のクルーでも安易に手を出さず、まずクルーの技量と、自力でつけたいのか, 手伝ってもらいたいのかの意思を確認しましょう。 手伝う場合、ブレードの押しひきは、シャフトを水面と平行に するよう心がけます。
以上で,「リガンと着岸」の説明を終わります。