バランスのとりかた

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項番号4の9。 タイトルは、「バランスのとりかた」です。 時間は約4分です. 二千十四年六月八日に更新しました。

1、バランスを崩す原因。
バランスに影響する要因は、ハンドルの上下運動、ブレードの空中での高さ、水中での深さ、キャッチやフィニッシュのタイミング、フェザーからスクウェアのタイミング、上体の左右動などの、左右のズレなどです。 最も重要なチェックポイントは、ハンドルの上下動です。 ハンドルの上下動は、リガーにかかる荷重を変化させ、艇軸の中心から離れているために、非常に強くバランスに影響します。 視覚障害の漕手は、揺れる艇の上で、バランスの根拠となる水平がどこか、判りにくくなることがあります。 その補正,工夫のしかたについては,まだここで説明できるほどのノウハウがありません. 水面つまり基準となる座標面を一瞬触れてみる,というのが良いかもしれません。
2、ハンドルの高さや上下動。
ワグルとは、両サイドのハンドルを交互に上下させ、艇が傾くのを確認するドリルです。 初心者がバランスを理解するために大切です。 「艇が傾いたときは、まずハンドルの高さをそろえる」動作が反射的にできるよう、ワグルを反復しましょう。 フォワード中に右舷に傾いた場合、バウサイドはブレードの水面接触を恐れ、ハンドルを無意識あるいは意識的に下げてしまいがちです。 反対にストロークサイドはキャッチでのロスを予防するために、ハンドルを上げてブレードを水面に接近させようとしがちです。 しかしこのようなハンドルの上下動は、傾きを助長し、さらに状況を悪化させます。 ハンドルの上下動を両舷で一致させることが、最も重要です。
3、スクウェア動作の一致。
左右のスクウェアのタイミングの不一致も、バランスを崩す大きな要因のひとつです。ブレードが、飛行機の翼のように作用し、「機体」のローリングを起こします。

4、バランス確保の基本。
バランス確保の要点を整理します。 まず,ヘッドを安定させ、頭を正面に向かせましょう。 平衡感覚が安定します。 次に、両舷のハンドル上下動のタイミングと移動量を一致させます。 次に、特にキャッチ・フィニッシュのタイミングを一致させます。 次に、ブレード深さをそろえます。 次に、フェザー、スクウェアのタイミングをそろえます。 以上の五つが重要です。
5、バランス回復のポイント。
バランスが悪い場合の回復方法としては、まずは艇の傾きをある程度容認し、むやみにハンドルを上下させないことです。 傾いた側の水面の接触で、むしろ水面を支えとして艇をそれ以上傾けないイメージをもちましょう。 また逆に、神経を使いすぎ、過敏に反応しバランスが乱れ続けることもあります。 特に、乗艇してすぐは、バランスが悪くても気にしないで、リラックスして漕ぐことが良いでしょう。

以上で、「バランスのとりかた」の説明を終わります。