オールの調整

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項番号3の6。 タイトルは「オールの調整」です。 時間は約四分、ファイルサイズは約七メガバイトです。 二千十四年三月四日に更新しました。
1。 オールの全長。
ハンドルの端から、カラーの「フェイス」つまりオールロックに当てる面までをインボードといいます。 そこからブレードの先端までがアウトボードです。 アウトボードは、水面からのワーク高とともに、「シャフトと水面のなす角度」に、影響します。 水面との角度が小さすぎると、バランスに対する許容範囲が狭められ、漕ぎにくくなります。 ある程度の角度を持つことが大切です。 最近のオールは、「アジャスタブルハンドル」が、主流です。 シャフト部分やハンドルの端にネジがあり、長さを調整できます。 これはこれでオールのリギングに便利なのですが、水が侵入しやすく、注意も必要です。 また整備を怠ると、抜けなくなって苦労することがあります。

2。 オールの重さと重心。
昔のオールは重たく、特にスイープオールは、手で持ち上げるのではなく「手を載せておく」という感触でした。 キャッチでは載せた手の体重を抜き、つまり自分で「手を支える,持ち上げることで,ブレードを自然に落とすという感覚でした。 しかしそのイメージは、現在の軽いオールでは薄れています。 オールの重心の位置を確認しておきましょう。 重心は、スリーブよりも外、つまりブレード側にあります。 ハンドルの上下動は、ドライブでもフォワードでも、オールロックの上下に強く影響します。

3、てこ比、カラー。
オールの負荷を決めるひとつの要素が、アウトボードとインボードの比です。 「テコ比」と言います。 テコ比は、カラーの位置や調整ハンドルで調整できます。 カラーは漕いでいるとき緩むと危険です。 しっかり固定しておく必要があります。しかし強く締めすぎると、かえって破損することもあります。 乗艇の際は、緩んでいないか、破損していないか頻繁に、たとえば艇を旋回するときには確認しましょう。

4。ブレードの形。
ブレードにはいくつかのタイプがあります。 伝統的なブレードは上下が対称的でマコンと呼ばれるものです。 千九百九十年以降の主流は、上下非対称のビッグブレードです。 上の半分は先端で幅広く、下の半分は付け根が幅広くなっています。 ブレードの中心軸上の盛り上がりがなく全体的に平面的で、上の縁に伏せ角がついているのはスムーシーというタイプです。 ブレードの先端に、細かな凹凸をつけたものは、ボルテックスエッジと言います。

5。 ブレードピッチ。
ブレードピッチは、オールのブレード面とスリーブのフェイスのなす角度のことです。 そのオール固有の、ブレードカバー角となります。 マコンでは、単純に定義できます。 しかしビッグブレードでは、先端ではなく、特別の計り方をします。 ブレード形状によって、正しい測定をしなくてはなりません。
以上で,「オールの調整」の説明を終わります。