ブレードピッチ 2

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項番号3の4ビー。 タイトルは「ブレードピッチの変動」です。時間は約4分、ファイルサイズは約7メガバイトです。 二千十四年二月二十三日に更新しました。

1、 ブレードピッチ。
ブレードピッチの調整では、特にソールピン、つまりオールロックの回転軸の傾きと、オールロックの固有角の調整が重要です。 これらの3要素の調整と、ドライブ中のブレード・ピッチの変化についての基本を、詳しく説明します。 3の4エーの最初のあたりで述べた要素のうち、1と2についての説明です。
2、 ソールピンのゼンケイ。
ソールピンの軸が垂直に立っていれば、オールがキャッチの位置でも、ミドルでも、フィニッシュでも、どこに回してもブレードのピッチ、つまりブレードの伏せた角度は同じで変化しません。 しかし,ソールピンをゼンケイさせるとどうなるでしょうか? ゼンケイというのは、ソールピンをボートの進行方向とは逆の方向に傾けることです。 ちなみに、反対に進行方向に傾けるのをコウケイと言います。
ソールピンをゼンケイさせると、その影響はミドルの位置で確実に効いてきます。 たとえばソールピンを2度ほどゼンケイさせればミドルのブレードピッチはそのまま2度増えます。 しかし,キャッチやフィニッシュでは、ピンのゼンケイ方向からずれるために影響が減ります。
このようにソールピンの傾きが、ドライブ中のブレードのピッチを変化させることが重要です。
通常、ソールピンのゼンケイカクはほとんどゼロに近いです。 しかし、ここでは詳しく説明しませんが,様々な理由で、わずかにつけるか,逆にわずかにコウケイさせる場合もあります。

3、 ソールピンのガイケイ。
ソールピンを艇の左右方向で、艇から離れる方向に傾けることを、「ガイケイ」と言います。 内側への傾きはナイケイです。 ガイケイの影響は、キャッチ側で最も大きく作用し、ミドルでは影響せず、そしてフィニッシュでは逆に作用します。 たとえば、ガイケイを2度つけると、キャッチでは約1点4度ほどブレードピッチが増え、ミドルでは0度、フィニッシュでは1点3度ほど減る、といった状況になります。
通常、ソールピンのガイケイは、ゼロかわずかに外傾させます。 ナイケイにはしません。

4、オールロックの固有角。
オールロックには,ソールピンの軸に対して,オールのフェイス(つまりスリーブが押し付けられる面)が少し傾く構造になっています.これが,オールロック固有のピッチです. この固有のピッチは、キャッチからフィニッシュまで一貫して同じアタイで作用することになります。
一番ポピュラーなオールロックは、ブッシュを交換する機構で、2度から8度まで調整できます。 通常、オールロック固有のピッチは5度前後に設定します。

以上で、ブレードピッチの変動を、終わります。