計測準備とワーク高

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項番号3の2。 タイトルは、「計測の準備,ワークダカ」です。 時間は約4分、ファイルサイズは約7メガバイトです。 二千十四年二月十一日に更新しました。

1、準備。 ボートを水平に置き固定する。
リギングの基本は、ボートを水平に置き、固定することから始まります。 ボートの前後左右の水平を、水準器で測定して調整します。 どこで水平を測るか、そのボートにあった計測場所を知っておかなければなりません。 
折り畳み式のウマなどでは、ささえの棒などを両舷にあてて、ボートがぐらぐらしないように固定します。 これは特に後述の「カバー角を調整」するために必要です。 補助者がいれば、ストレートバーを地面に立てて、リガーと一体で持って固定する方法もあります。 特に傾斜計を使う計測は、ぐらぐらさせながら測ったのでは無意味です。

2、調整の順序。
リギングの各要素の調整順序に、絶対的な固定した手順はありませんが、一つの要素の計測・調整が、後の作業でずれるのは避けなければなりません。 ここでは、1、ワークスルーとワークダカの調整、2、スパンとインボードの調整、3、ブレードカバー角の調整、4、ストレッチャーの調整、の順で説明します。

まず、ワークダカの調整について説明します。
ワークダカとは、オールロックの高さのことです。 計測の基準となるところは、シートの座面の最低部です。 中心線上の後ろの端などが良いでしょう。 そしてオールロックをミドルの位置にして、オールロックの内面のオールが乗る底面の、中央部の高さを測ります。 ワークダカは、オールロックをミドルの位置にして測るのが基本です。
ここで少し難しくなりますが補足です。 ワークダカについては本当は、水面を基準として考えることが重要です。 水中のブレードの深さや、シャフトと水面のなす角度を適切にする必要があるからです。 そのためには、(一般的な設定順序とは逆に)水面からのワークダカを適切に設定し、それによってハンドルから上体の高さが決まり、それに応じてシートの座面の高さを最適にするという手順があります。以上が補足です。
つぎに、ワークダカの実際の計測方法ですが、ハイトゲージを使います。 基本のタイプは、エルゲージといいます。 ガンネルにゲージを置き、シート座面からゲージの下の面までの高さと、ゲージの下の面からオールロックまでの高さを測定し、両者の合計がワークダカです。 ワークダカを調整する方法は、リガーの構造によって異なります。 リガーの取り付け位置を変更したり、リガーの取り付け部にスペーサを挟んだり、多孔式かナガアナ式のL板を差し替えたり、ピンのワッシャーを差し替えたりして調整します。
これらの詳細は、実際にリガーやオールロック台座などを触って確認していきましょう。

以上で,「計測の準備〜ワークダカ」の説明を終わります。