工具、計測器具

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第2章、第1項。タイトルは「工具と計測器具」です。 時間は約五分です。

自分の工具を持ち、基本的な整備 調整を、自分でできるようにしましょう。基本的な工具を説明します。 視覚障害で、一部の工具や計測器は使いにくいか、使えないかもしれません。しかし基本的な知識は持っておかなくてはなりません。

一。レンチ。
レンチはスパナともいいます。ボルトやナットを回す道具で、多くのタイプがあります。基本の一本は、コンビネーションレンチが最適です。端が「メガネ」とオープンエンドになっています。 メガネとは、輪になっているということです。サイズは、六角ボルトの二面幅で呼び、よく使うのは十、十三、十七、十九ミリです。 それぞれのサイズを2本ずつ用意します。

二。プライヤー。スリップジョイントプライヤー。
プライヤーは、物を強くはさむ工具で、色々なところに使います。はさむもののサイズにより、軸のところがスリップする機構になっています。 なお、手で回す「蝶ナット」などをプライヤーで強く締めてはいけません。

三。六角レンチ と トルクスレンチ。
六角穴のついたボルトを回す六角棒状の工具で、エル字ガタをしたものがあります。
ただし最近は、従来、六角穴のネジだった部分が、六角の星型をした、トルクスネジに、急速に世代交代しています。 穴の形状をよく確かめ、その形に合ったレンチを使わなければなりません。

四。ドライバー類。
ねじ回し、ドライバーにも様々なタイプとサイズがあります。プラスネジの基本のサイズでも、ナンバー一、二、三と三種類あり、先端の太さが違います。 各部で規格が違うので、必ずサイズに合ったドライバーを使わなければなりません。比較的短めの、グリップの太いものが良いです。

五。計測機器。
計測器具は、ロウイング専用もありますが、多くはホームセンターで普通に売っているものが使えます。しかしそれらは、ある程度の視力が必要なものばかりです。視覚障害では、計測機器、艤装、リギングの工夫・開発も必要です。まだこれからの分野です。 とりあえず一般事項を説明します。

メジャー、巻尺は、スイプオールの全長が測れるように、4メートル以上のメジャーを使用します。 スパンの計測がしやすいように、ストッパー付きで、中折れしにくい幅が広いものが適しています。

水平器、レベルは、角棒に気泡管がついて、水平を見るものです。 クラブでは長いものも必要ですが、個人用の基本の一本は、レールに渡して点検できるように、比較的短い二十センチ程度が良いでしょう。

角度計は、気泡や針によって傾斜を測るものです。ロウイング専門のものもあります。

ハイトゲージは、シートからオールロックの高さを測るもので、エル字ガタをしたものが一般的です。 特に視覚のハンディがある場合、平行に動くパンタグラフ式のハイトゲージと、自分の設定ハイトに切った「基準ゲージ」を使う方法が考えられます。

以上で、工具、計測器具の説明を終わります。