ギアレール,ラチェットトラック(gear rail, ratchet track)

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ギアレールということが多いが,ラチェット・トラックとも言う. ストレッチャーボードを艇に取り付け,その前後を調整するための,艇側にとりつけられる歯(山)付きの部品. この機能を果たすものとしては,古い船艇では多孔式の金具,歯のない溝金具などもあった. 現在は山型(△△)が主流だが,箱型(凹凹)もあった.また内向きのものがクイックリリース式で徐々に増えている(リリースするとTボルトが下に下がるので前後調整もしやすい). 山形のピッチや艇に取り付けるネジ孔の間隔がメーカー,(年代)によって異なるので,交換するときは,パイプクランプなどと共に要注意. 主要なものは以下のとおり:
エンパッハ(em60911)ピッチ4.69mm,取付ネジ孔間隔77-72-77mm,山始まり
ウィンテック(wd207)(ピッチ5.00mm,取付ネジ孔間隔73-73-73mm,谷始まり
マルチノリ(mrt23)(ピッチ4.50mm,取付ネジ孔間隔75-71-75mm,山始まり
※谷のピッチの差は微妙だが,ギアレール同士をかみ合わせてみれば一目瞭然. 計測する場合は,10山分;0,1,2…と数えて0から10山目までの長さを計測すれば,例えばエンパ(現行)で47mm,マルチノリなら45mmと区別できる. ※端の形状の違いを「山始まり」,「谷始まり」という表現で区別することがある.
※対応する角座ボルト(T字ボルトは,ネジはほぼ日本・欧州系はM6で統一されていて,一応(QR/クイックリリースを除き,どの溝にもどの角座ボルトも入るが,アソビなどに注意すべきで,基本は純正品を使おう. (2015.8.30) Gear rail for strecher mounting
Gear rail (Ratchet track) Left: WinTech 5mm pitch/ Right: Martinoli, Kuwano A1 4.5mm pitch
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