アイス・スラリー(Ice Slurry)

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熱中症予防/身体冷却/身体内部冷却/低温飲料/アイススラリー
熱中症の予防および発症時対策の一つとして,体温の上昇を物理的に抑制する「身体冷却」の手法がある.そしてその冷却方法としては,大きく「身体外部冷却」;バスタブなどを用いた冷水浴(アイスバス),アイスパック,送風などと,「身体内部冷却」;冷たい飲料などを摂取,がある.
ここで,身体外部冷却では,体表面から皮膚や筋肉の温度を冷却させるのに対し,身体内部冷却では,皮膚や筋肉の温度低下をさせずに,身体深部体温を冷却できる特徴がある.
そして,2010年代後半から,微細な氷を混ぜてスラリー(≒固体の混ざった懸濁液,シャーベットや御粥状の流動体)状にした「アイススラリー」が,身体内部冷却に効果的お注目されている「ようである」.
※2019年5月改訂の日本スポーツ協会発行(協賛・大塚製薬)のp24~25にも,アイススラリーが登場した. そして大塚製薬は,ポカリスウェット・アイススラリーを売り出している.
今のところ,「アイススラリー」は,大塚製薬の商標ではないようだが,今のところ「アイススラリー」の名を冠した飲料は,大塚製薬のそれだけのようである.大塚製薬の広告にある解説によれば…
アイススラリーは,高い冷却機能が知られていたものの,その製造には特殊な技術や設備が必要な上,長期間の保存が困難で,商品化は難しいとされていた. しかし大塚製薬が,常温保存が可能な液体を「凍らせてスラリー状にする」独自技術を開発し,「再冷凍してもスラリー状を形成することに成功」したとのことである. ポカリスエット・アイススラリーは,「必要な時に凍らせてスラリー状態のまま摂取できる」画期的な飲料だと.

「アイススラリー」自体の効能はよく理解できる. ただ,凍らせたときに大きく結晶成長させないで微細な氷の段階にとどめるための添加物質があるわけで.まあ,あまり余計なモノは体にいれたくないな,という気持ちもある. 効果としては,スポーツドリンクに普通の氷入れてミキサーでかき回せば,氷の粒子サイズは異なるかもしれないが,まあ,そんなに違いはないだろう.(2019-5-28)


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