ジャーマンリグ (German Rig)

EncycROWpedia OZAWA ROWING
リガーレイアウト(スイプ艇でのサイドの配列方法)のひとつで,変則リグの一種.スイプ艇では,漕手をバウから整調まで交互に配列するリガーレイアウト(右舷をS,左舷をPとして,バウからSPSP-SPSPの配列)をノーマルリグ(またはスタンダードリグ)と呼ぶ.これに対して,エイトでバウフォアを逆配置にするレイアウト(PSPS-SPSP)をジャーマンリグと呼ぶ.またバウペアと5・6番ペアを逆配置にするレイアウト(PSSP-PSSP),ミドルフォアを逆配置にするレイアウト(SPPS-PSSP),フォアでバウペアを逆配置にするレイアウト(PSSP)などはイタリアンリグと呼ぶ.
スイプオールの左右配置の前後のずれ(ノーマルリグのエイトではバウサイドが相対的にバウによった配置になり,整調サイドが艇尾よりの位置で漕ぐことになる.このことが,艇の進路方向のぶれ(ヨーイング)などに関係し,結果としてノーマルリグでまったく同じ漕力の漕手が漕いだとすると,艇はバウサイドが勝つことになる.(なお,このことがスカルとスイプの艇速差の一因でもある.)このようなノーマルリガーレイアウトの本質的な非対称性を解消する方法として,変則的なリガーレイアウトが用いられることとなる.左右差のバランスを力学的に考えると複雑であるが,要は,シート配列の前後位置の平均を左右で同じにすればよい,と考えれば,計算は簡単である.簡易な計算方法として,左右それぞれのシート番号(バウ=1,…,整調=8)をそれぞれのサイドで合計する方法で良い.左右のシート番号の合計が等しければ,それはシートの前後位置が左右でバランスしていることを意味する.エイトの例では,ノーマルリグではS:P=16:20であるが,変則リグとすれば,18:18でバランスが取れる.つまり考えようによっては,変則リグのほうが対称性が高いともいえる.
実際には,ノーマルリグのスイプで,無視できないサイド負けが生じた場合に,この計算方法とローイングテクニックのバランスを考えながら,艇がまっすぐ進むようにリガーレイアウトを調整することとなる.もちろん,変則リグからはじめるという方法もある.(2007.2.22)
Match and Nuts model of German rig and the crew
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